2022年8月に自家製麺を始めた当初は「BAISHANG」を使った歯切れのよい麺を、翌年1月に北海道産小麦「春よ恋」を100%使った小麦粉に出合って以降は、ソフトな食感の麺を提供してきました。
ただ、コスト面をもう少し抑えたくて。麺にもっちりとした印象を持たせたいという気持ちもあり、よりブラッシュアップするために同年9月に「春がキタぞぅ」へと小麦粉を一新しました。これまで使用してきた「春よ恋」100%だと麺質が固くなりやすい印象でしたが、しなやかな「きたほなみ」を加えていることで、2つの特性が上手く引き出されていると感じました。以前と同じ配合でも味が変わらない、その扱いやすさも魅力の一つかもしれません。
当店では、茹で時間や麺線の美しさ、スープとのなじみを考慮して中低加水の細麺にしています。つけ麺としても併用できるので、コスト面でも大きな助けになっています。加水率を上げて「春よ恋」の全粒粉を3%加え、小麦粉本来の風味を出すことで、「麺を食べていることを実感できる麺」という当店のコンセプトを実現できました。
「麺にもっちり感を出したい」という思いをはじめ、どういう麺にしたいか目標はあれど、機能性に詳しくなければ自分の目指す麺へたどり着くのが難しいと思います。今回、小麦のスペシャリストである地元企業の『小田象製粉』さんが親身になって相談に乗ってくれたことで、困った時に本当に頼れる存在だと改めて感じました。と麺や寛様よりご好評いただいております。